∽1∽ 医師と意思の会話

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「……失礼。今、何と?」 ――私はシニガミだと、そう言った。 「…………。私の知っている、あの死神だと思っていいのかい?」 ――解釈は個人のジユウだ。 「……正解は無いみたいな言い方をされても困るのだが」 ――意外とメンドウな奴だナ、マチュー。シニガミ、死神、さほど変わりは無いと言い換えても良かろう。 「……………………そうかい」 ――私がココに来た理由が解ったか。 「……。私は死んだのか」 ――そういう事だナ。シニガミは生者に干渉出来ん。逆に死者には干渉出来ると言っても、正確にはタマシイをあの世へ運ぶアイダだけダ。 「……聞きたいのだが、一体どうしてだい?全く記憶に無いんだ」 ――よほどヒドいショックだったんだろうナ。ちなみにシニガミにその辺りをタマシイに伝える義務は無い。 「……は?」 ――無い。 「…………は?」 ――しつけえナ。 「薄々気づいていたが口が悪いねシニガミさんは。シニガミとはそういうものなのかい?」 ――そういうマチューもキモが据わっているナ。何なら少しは話をしてやってもいい。マチューの死に様以外のハナシなら。 「本命がそれなんだが」 ――諦めろ。 .
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