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「せっ瀬尾さん。」
あわてて私はケータイに手を伸ばそうとしたが瀬尾さんは私の手を優しく自分の空いている手に重ねた。
その状況に慌てる私に瀬尾さんがそのまま海月達と電話で話している。
「七に何するの。変態泥棒猫。」
「いえ、手を仲良く繋いでいるだけですよ?」
「キーッ。けどね、七には大事な人がいるんだから。」
慌てて手を離そうと必死になる私に瀬尾さんがいきなり振り返った。
「?」
けどすぐケータイに向き直りボソッと呟いた。
瞬間、手を繋ぐ力が緩み、自分の手をぬくことができた。
そして電話を変わろうともう一度手を伸ばす。
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