巨大な顔

4/37
前へ
/37ページ
次へ
豊は螺旋状に並んでいるシルバーの石板を調べに近くまで行った。 (……あっ、自分にそっくりのレリーフが? でも他のレリーフと違う) 『明美さん。 前世のはシルバーのレリーフで青白く光っていて、現世は赤い紋様だったのでは?』 『そうよ。 死ぬと石板に浮かび上がっている赤い顔の紋様が、シルバーのレリーフに変化するのよ。 豊君は一度死んだのよ。 でも不死のヴァンパイアとして甦った。 だから透明なレリーフが赤く輝いているのよ』 明美が豊に答えた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

51人が本棚に入れています
本棚に追加