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「本当は相談など受けずに、こうしてピアノを弾いてお茶を飲むことですよ」
悪びれずにそう言って優雅な笑みを浮かべた静流に、
「へぇ、そうだったんだ。
そうだね、部にしてしまえば男女がこうして集っていても不自然じゃないか。なるほど」
と桐谷はニコニコ笑いながら椅子に腰を下ろした。
「そ、そういうことですの。先生もお茶飲まれますか?」
「嬉しいな、お願いするよ」
新たにカップを出そうとする弥生に、
「梅沢君、僕はもうここを出るから新たに用意する必要はない。それでは失礼」
と静流は颯爽と教室を出て行った。
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