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「先輩は僕に話してくれますよ。僕はちゃんとお礼をしますから」
「お礼?」
眉を寄せた瞬間、瞬はそっと春乃の手を取り、その細い指に唇を当てた。
ビクンと身体を跳ねらせた彼女に、瞬はクスクスと笑った。
「感じやすいんですね、先輩」
「なっ!
失礼ね、やっぱり噂通りふしだらな人!」
頬が真っ赤に染まることを自覚しながら手を払うと、瞬はクックと笑った。
「上級生にまでそんな噂が流れてるんだ。
それじゃあ話が早くていいや。先輩、俺とふしだらなことをしましょう」
「ま、まぁ、なんてことを!」
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