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はじめて至近距離で見た、その造形美に呼吸が止まる気がした。
漆黒の艶やかな髪に、きめ細かな白めの肌。涼やかな瞳。
意外に強い腕はしっかりと身体を支え、ほんのり紅茶の香りが漂った。
なんていうか、やっぱりすごい美少年。
って見惚れてちゃ、駄目。
撫子賞を獲るまで、男とかそういうのはナシの方向で。
「ご、ごめ、ありがとう。寝ぼけてて」
「怪我がなくて良かった。未来のベスト・オブ・プリンセスに傷がついたら大変だ」
美優の体勢を優しく整えながら、静流はニコリと微笑んだ。
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