哀愁─その始まりは

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──仕方なくないっ! 我儘なこの気持ちは、友達を失っていく度に薄くなりつつあるけど。 ふとした時、誰かがいなくなった時には子供みたいになる。 ─そう、この時だって。 両手に抱える小さな鳥の体は体温が冷たい。さっきまでは暖かかったのに。 何度も体験したから分かる、これは死んでいるのだと。 涙は出てこない。出るのは胸から込み上げてきた苦く、友達を失った気持ち。 どうして死んじゃうの? どうして僕は生きてるの? どうして、どうしてっ! 足をしゃがませ、そっと自分の胸に当てる。 我儘は程ほどにしないと。死んでいった者が天に昇れない。 込み上げる気持ちをぐっと堪えて、木の根元の土を掘り、死体となっている友達を掘った土の上に置いた。
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