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「……も」
拗ねた声が微かに聞こえてきて、それすらもいとおしくて。
――なの、に。だ、
「……しゃ、シャワー。浴びてきます……」
そう呟いて、急に現実に戻ったように成田がベッドから足をおろした
「ナンデ?」
吸ってたタバコをサッと消し潰すと、ベッドに腰かけていた成田の前に立ちふさがった
「寝るんだろ、ここで」
「……え」
――余裕、なんかない
「シャワーも、あるし」
まさか、お前。
「……」
自分の部屋に戻る、なんか言う気じゃねぇだろうな
お前は毎回毎回、なんでそんなに色気がねーんだよ。
ちょっとは俺に愛想振りまいて甘えてくりゃいいのに
戸惑った成田の表情に、さっきまであった優越感が一気に消えていく
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