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他の女じゃなくて――お前だから。
カアッと火照った成田の顔が、エレベーターの照明に鮮やかに照らされる
――あ。
「ナニしてんの?
降りねーの?」
その、表情は
「ふんっ」
そう鼻息を荒くして、エレベーターを降りた成田。
成田、だ。
あの、真っ赤に顔を赤面させる
俺の、知ってる、成田
焦ってガチャガチャとして、無言でドアを開けた成田の後ろ姿が
――もう
「一緒に寝るんじゃねーの?」
――止まらない
「寝れるまで、頭撫でてやるよ?」
俺の言葉に、成田は固まったまんまでピクリとも動かない
「美紗緒」
ふり、むいて。
「お風呂、入ってから。行きます」
俺に背中を向け、そう呟いた成田に
――理性、完全崩壊
成田が逃げようとドアノブに手をかけた、その瞬間。
勢いよく腕を掴んで力任せに引き寄せた
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