ゆかりとありさ

2/15
379人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「さあて、それじゃあ次に行こうかな」 ゆかりは笑顔のまま、その場を離れる。 私は何も言えずにその後ろを付いていく。 やがて彼女が辿り着いた場所では、下山ありさが大人達から糾弾されていた。 「こんな時間まで何をやっていたんだ!」 「ごめんなさい、梓ちゃんと約束してて……」 「えー。そんなの知らないよー」 「人のせいにするんじゃない!」 ありさの約束というのは本当なのだろう。 しかし、それは虚偽にされてしまった。 梓の……いや、おそらくはゆかりの手によって。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!