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「痛っ!!……くない」
「え?」
死にそうなぐらいの痛みが来るはずなのに、何故か曽我はそう言った
「えっ何で?」
ギャーギャー騒がれる覚悟をしていた隆弘は呆然とした
や、俺のはそんな小さくないはず……
「初めて……だよな?」
「実際にするのは初めてです。頭の中でしたら何度も……」
隆弘は考えた
曽我の性格を考えて考えて考え抜いて出た事は……
「お前、何かブチ込んだ事あるか?」
「え?ええ、まぁ……練習してましたから」
「はぁ……」
隆弘は曽我の上に倒れ込んだ
改めて思うがなんて馬鹿過ぎる奴なんだ……
いや、曽我は本物の馬鹿なんだ
ムードの欠片の一つもないこの状況をどうすればいいかわからない
だけどここでやめてしまえばこんなチャンスは二度と訪れないような気がした……
だけど、萎えてしまった
「すまん、ちょっと横になる」
曽我の上から隣へ移動した隆弘
一度リセットしないと……そう思い深く深呼吸した
「……では俺はテレビでも見て来ます」
「こら!行くな行くな」
体を起こし慌てて止める
取り敢えずこの空気を何とかしなければ本当にこのまま何もしないで終わってしまう
「何ですか?」
「いや……」
駄目だ。考えれば考える程萎えてしまう
何らかの物体を自分のケツにブチ込む哀れな曽我の姿を想像してしまう
「俺は床で寝るのでベッド使いたかったら勝手にどうぞ。では……」
「待て!」
腕を引き寄せそのままキスした
今度は舌を絡める深いキス……
再び曽我をベッドにそっと押し倒した
さっきの事は忘れてしまえ
「曽我……」
途中思い出して爆笑しそうになったけど、俺は何とか曽我と一つになる事が出来たんだ
だけど、終わった瞬間我慢していた分腹を抱えて大笑いした
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