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「まさかあんな所にあんな素敵な店があるなんて知りませんでした」
「まぁな~普通雑貨屋の横にあるとは思わねーし。俺もダチと遊び半分で色んな店入りまくってたまたま見つけたんだよな」
「暇人ですね」
「暇人最高」
目的もなくただブラブラ……初めてのデートで初めて行った場所は夢の国18禁ランド
「なぁ、俺達って付き合ってるよな?」
「誰と誰がですか?」
「俺とお前」
「えっ付き合ってるんですか?」
「いやいやいや……」
「交際と言うものは相手にきちんと愛を告白をし相手の気持ちを聞きお互いの気持ちが一緒だと認識し初めて成立するものでしょう?」
「じゃあ何だ?お前は付き合ってもない奴と寝るような奴なのか?」
「……人は過ちを犯す生き物です」
「訳わからん」
周りに人がいないのでオープンな会話し放題
何だかんだ前よりかは嫌がってないんだなー……ったく、とことん面倒臭い
あ、そうだ。この間見つけたアクセサリー屋曽我に教えてやろっと
信号に引っ掛かり二人共立ち止まった
「お前シルバーとか興味ある?この横断歩道渡ってすぐなんだけど」
「アクセサリーですか?別に興味など……あっ!」
話の途中で誰かに背中を思い切り押された
「曽我!!」
キキキィィーーーッッ!!!!
車の急ブレーキの音が一瞬響き渡った
と同時に隆弘は後ろを見た
「大丈夫ですか!?」
運転手が慌てて車から降りてきた
「曽我!大丈夫か!?……チッ!」
追い掛けたかったが両手を地面に着いて固まって動かない曽我を1人には出来なかった
「……えっ?俺何で……」
何が起こったのかわからず茫然とする曽我
良かった……怪我はしていない
運転手は慌てて何処かに電話を掛けていた
「警察や救急車は呼ばなくて結構です。別に怪我などしていませんので」
立ち上がり曽我は運転手に言った
それでもと言う運転手を宥める曽我
たまに別人のような対応をするのでこちらが困惑してしまう
「曽我……」
「俺、絶対押されましたよね?」
「え?」
「やっていい事と悪い事があるでしょう!全く……」
どうやら曽我は俺が押したと思っているようだ
「ごめん」
「ちゃんと反省して下さいよ。アクセサリー屋でしたっけ?そこだけ見たら帰るんで!」
「……うん」
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