VI

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そして雑誌販売当日、勿論俺は朝から本屋に行ったさ 普段ならちょっとだけ立ち読みしてから買うんだけど今回はそんな事しないで即買い ああ俺は買ったさ、同じ雑誌を3冊も…… 「……ふふふ、憂ってば本当俺の事大好きだよね。可愛過ぎるよ全くもう」 『ぶぁっくしゅん!!』 「ああ!またっ!」 鬱陶しい存在は鼻水で蹴散らせ 帰って来てから真っ直ぐソファーに座りに行き、直ぐに雑誌をテーブルの上に出し早速1枚1枚ページをめくった すると直ぐに【全国イケメン社長特集!】と言う見出しが…… そこで直ぐに見つけたスーツ姿の朔夜 ってか………… 『さ、詐欺過ぎんだろ……』 「そう?」 『うん』 はっきり言ってめちゃくちゃ格好良過ぎてヤバかった ついつい雑誌の中の朔夜を見つめてしまい横にいる本物と見比べてしまった カメラマン、恐るべし 『モデルみてーだ……』 「そのままスカウトされちゃった」 『え!?』 「でも直ぐ断ったけどね。俺自分の会社もあるのにモデルなんかの仕事引き受けたら憂との時間が減っちゃうよ。そんなの俺に死ねって言ってるようなもんだよ。俺は憂がいないとダメなんだから」 『あーはいはい』 いちいち突っ込むのもう面倒臭え 他に載ってる色んな社長も見てみたけど…… 確かに皆んな格好良かった。けど、朔夜がダントツだった 『とても優秀な社員にいつも助けられてばかりいる……?へぇ、珍しく正直に答えてんじゃん』 「俺はいつも正直だよ」 書いてある文章に目を通しながら1つ1つ朔夜が答えてるコメントに感想を言う…… 『……やっぱお前って格好良いな』 「憂にそう言って貰えるだけで俺は大満足だよ」 『でも良かった眼鏡姿じゃなくて』 「どうして?」 『あれは他の奴に見せたくねーからな』 「……」 まぁ尾澤さんとか会社の人達には見せてるだろうけど 「憂……」 朔夜の顔が近付いて……と思ったら 『ぶ、ぶあっくしゅんッッ!!』 「!!」 朔夜の顔面にまた吹き掛けてしまった これはわざとじゃねぇ 「クソッ……花粉め……」 わざとじゃないと分かってるから朔夜も怒るに怒れない はぁーっと溜息を吐いた後、顔を洗いに奴は洗面所へ向かった 取り敢えず折角買ったんだし、他のページも色々見てみるかーと思いペラペラと流すように俺は雑誌をめくっていった すると何と…… 『うわっマジか……っ!』 とあるページでなんとユキさんを発見してしまったんだ か、格好良い…… 彼は芸能人、雑誌に載っててもおかしくない存在 『…………』 しかも朔夜よりユキさんの方が写真が大きかった こりゃ奴が見るとかなり糞面倒い事になる 今の内にどうおだてるか考えとくか…… .
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