3018人が本棚に入れています
本棚に追加
/650ページ
暗闇の中、煙草をふかす。
汗で湿った髪をかきあげる。
隣には、BARで俺の隣に座ってた女が寝ていた。
どこの誰かも分からない。
誘われたから、誘いに乗った。
ただ、それだけ。
シャワーでも浴びるか。
女を起こさないよう立ち上がる。
ここは繁華街にある、とあるホテルの一室。
女を連れ込む時は絶対俺の家には呼ばない。
何がなんでも絶対に。
「ね、もう一回しよ?」
立ち上がった俺の気配に気付いた女が、鳴いて鳴き疲れた掠れた声で囁いた。
俺は何も言わず煙草を揉み消すと、そのまま女に覆い被さった。
女なんて。
欲を満たしてくれれば、それでいい。
あいつを除いてはー
激しくベッドが軋む音。
シーツが擦れる音。
女の鳴き声。
最初のコメントを投稿しよう!