茜side夢の続き

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「た、ただいまー」 実に一年間ぶりに帰省した実家の玄関を恐る恐る開ける。 都心みたいにシャレたマンションではなく、玄関にはいつの時代かっていうくらいのデカイ釜戸が置かれている。 薄暗く長く続く廊下の先に障子を挟み居間がある。 フローリングと呼ぶにはほど遠い板張りでできた廊下。 ギシギシと鳴る不気味な音がこの家の時代の古さを感じさせる。 忍び足で、居間に直行する。 「お母さん遅くなってごめ...」 障子の襖を開けた直後ー 私は固まった。
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