海と嫉妬と絶体絶命

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※side 眞城※ 氷呂が襲われたと聞いて、一瞬で血の気が引いた。 直前まで一緒に居た俺は何をしていたんだと自己嫌悪に陥りながら、氷呂と伊瀬先輩の部屋を訪ねるとシャツ一枚羽織っていかにも「事後!」って雰囲気の伊瀬先輩が出迎えてくれました、まる 「先輩、氷呂は…」 「…まあ、それなりに元気だ。心配はいらん」 それなりにってのが気になるけど、この雰囲気はアレか。『俺が忘れさせてやるぜ』ってやつか。ついに氷呂食われたんか…! 「先輩…おめでとうございます」 「あ?」 思えばこの人も、俺の知る限りGWからずっとお預けだったからなあ… 「いやあ、ついに二人がイチャイチャする日がきたかと思うと感慨深いですね。氷呂のデレはどんな感じでしたか? …ん?先輩、やけにお顔が凶悪ですが………ああ、なんだまたお預けされたんですか、わんこもびっくりの我慢っぷり…」 「てめえ殺すぞ!」 「あっはははは、先輩ドンマイケル☆」 「死ね眞城!」 なんだ、つまらん。 根掘り葉掘り聞いてやろうと思ってたんだけど、まだ何もないんなら長居は無用かなあ。 本気でゴキゲンナナメな伊瀬先輩を適当にからかってから、目の前で力一杯に閉められた扉に顔が緩んでしまった。 意外に伊瀬先輩もからかうとリアクション可愛かったりするんだよねぇ。 …………実は氷呂×伊瀬先輩…とか? 「…いやいや。いやいや」 …ないよな?
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