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氷呂の隣に座って肩に腕を回し、俯いた顔を下から覗き込むと困ったように眉を寄せていた。
「ひーろー」
「…伊瀬嫌いです」
…先輩はまた何をしたんだ。
「……い…いやだと…言ったのに」
「口に出せないような事されたのかー」
「!」
なにげなく呟いた一言に一気に氷呂の顔が発火して黙りこまれてしまった…。
「氷呂。友達として忠告しとくけど、そーゆー顔はあんまり人に見せない方がいいぞ?」
「そういう…顔って…」
「まあ、伊瀬先輩にも散々言われただろうけどねー」
「…どこで見たのですか」
どうしよう。俺の知らないところで次々とイベントが消化されていってる…!
wktkが止まらない!
「い、伊瀬先輩に言われたのか…?」
「………」
無言で俯いちゃってますが、つまりはそーゆー事か。
どんな状況でどんな顔に対して言われちゃったんだろうね!お兄さんどっきどき!
「ひーろ」
「知りません」
そっぽを向いた氷呂のすべすべの白いほっぺをぷにぷにとつついてこちらを向かそうとするけれど、嫌そうに首を振って逃げられてしまった。
「伊瀬先輩」
「その名前…出さないでください…」
「嫌い?」
「…………嫌い、です」
「そっかー」
腐腐腐腐…っ!
この前とは言い方が変わっている事を、眞城さんには全部まるっとお見通しだぜ!
「氷呂、首回りに虫刺されの痕がいっぱい出来てるから気を付けてな」
「!!」
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