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「ではではっ!食事の後はみんなお待ちかねのレクリエーションだよっ」
ホテルのレストランでの夕食も終わり、そろそろ皆も部屋に戻ろうかという雰囲気になりはじめたタイミングでそう高らかに理事長代理が声を上げると、一部の生徒は不思議そうに首を傾げ、一部…主にチワワな生徒たちはキラキラと瞳を輝かせた。
「今から花火大会が始まるよっ!打ち上げから線香花火まで各種取り揃えているから、参加したい仔猫ちゃんたちは是非是非参加してくれたまえ
ああそうだ。特定の相手と過ごす予定があるのなら俺は参加を強制しないからね!」
「…花火大会?」
「璃王、私は聞いていないのですが…」
「俺もだ」
聞き覚えのない単語に肩をすくめる璃王に同意するように首を傾げ、同時に理事長代理の側に居る教師陣に視線を向けるが、彼らも今はじめて聞いたらしく不思議そうにしている。
「はっ!ど~しようみんな~!」
「…うん?」
「花火大会なのにボク浴衣持ってないよぉ~」
「…そうか、それは一大事だな」
「花火ー!皆花火いくぜー!闇夜に紛れていちゃつけー!」
「おい引っ張るな眞城!七桜!七桜何処に逃げた?」
はわわわ。と、一人ズレた心配をするハトリはさておき、何のスイッチが入ったのかいきなりテンションの上がった眞城に背中を押され、海岸へと移動していった。
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