キャンサーと出汁

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「よっ!みんな相変わらず、早いねぇ」 イヤイヤ。普通の職場と比べたら遅いですから……。 そう、ツッコミを入れたくなるくらい颯爽と黒岩滝(クロイワタキ)がドアを潜り抜ける。 「イヤ~。もう、聞いてくれる?昨日の夜、スッゲーカモ拾っちゃってさ。車買ってくれるって言うから喜んでついて行ったら、オッサン現れて逆に身包みはがされた~キャハハ」 普段は落ち着き話す黒岩さん。二十五歳。クールで外見の格好良さから初日からこんな大人になりたいと憧れた。 だけど、女性がとても大好きなのか、女性と出逢った会話となるといつも一人で盛り上がる。 ……てか、今のはニコニコ笑って話すことかよ?
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