キャンサーと出汁

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「あ、あのぅ。僕、獅子丸くんとは仲良くできますけど、ユメユメちゃんとは無理そうなので……」 僕は先手を取って丁重にお断りした。 のに、青葉さんの瞳はギロリ。長い前髪の分け目から睨み付ける。 まるで、幽霊だ。怨めしそうな瞳に恐怖で固まった。 「君ィ。ピンクさんやイエローちゃんに気にいられているからって、ユメユメちゃんにまで手を出そぅってのかイ゛ィィィ~?」 ジリジリと僕に顔を近付ける。
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