キャンサーと出汁

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「獅子丸くん。レッドくんを連れて来たよ」 獅子丸?普通に巨大なライオンにしか見えないけども? 世界について行けず困惑する僕を余所に、青葉さんはゴニョゴニョゴニョゴニョ。 「ヘェ。ピョン子ちゃんが?」 そう言うと、またしても少し前のように怨めしそうに僕を見た。 僕が怯えていると、目の前のデカい兎の赤い瞳がウィーン、ウィンと動き出し……、 ――カタカタカタッ。カタカタガタッ。
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