キャンサーと出汁

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――ビー、ビー、ビー。 突然、ブレスレットから音がする。 「ちょっと、二人とも何やってるの?パーティー始めらんないじゃない。さっさと戻りなさい!」 受信スイッチを押すと、響子さんの怒鳴り声。 ……てか、パーティーなんて初耳なんですけど。 「アッ!もうそんな時間か~。君の入隊祝いをするってピンクさんとブラックさんが張り切ってたんだっけ」 「えっ?」 何だか嬉しくて、ジーンとする。 「じゃ、獅子丸くんにピョン子ちゃん。また宜しくね」 僕たち二人は手を振って、何万光年の世界に別れを告げた。
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