キャンサーと出汁

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格納庫を歩きながらも青葉さんには聞きたいことが山ほどあって、それでも今は黙って歩く。 「……本当にねぇ。ピョン子ちゃんにまで手を出すなんて、君ってヤツはメチャメチャにしてやりたいよ。メチャメチャにして、グチャグチャにして……」 だってホラ。青葉さんのブツブツ言う声が聞こえるんだ。 ずっとこんな感じじゃ、聞きたくても聞けないや。 後で黒岩さんに聞いた方が分かり易いし……。 そうして、入隊祝いに気持ちをスライドさせて、みんなのいるフロアのドアを開けた。
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