ノエルVSハザマ

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……これは、どこかの世界の確率事象の一つ… つまり元の世界では起こらなかったが、この世界と幾つかの世界では起きた、もう一つの物語 ノエル「…ハザ………マ……大尉……? なに……を……?」 ハザマ「何をってノエル嬢、見てわかりませんか? このゴミ中尉を今から目の前で処刑するんですよ」 ノエル「…………ツバ………キ……?」 そこには、もはや誰だかも殆どわからなくなり、鎖で拘束された友達が居た ハザマ「…ま、ストレス発散の為にゴミ中尉引っ捕らえて殴りつづけただけでこのザマだよ… 人間って脆いよな! ヒャァッハハハハ!!!」 ハザマ「…さてゴミ中尉、処刑のお時間ですよ」 ノエル「やめ……て………」 ハザマ「お断りします」 ノエル「………」 動きたい、友達を助けたい……でも……動けない…… ハザマ「それザクッと!」 ハザマがツバキの首の辺りを切る ノエル「あ………ぁあ………」 私はそれを見つめていた…… ハザマが切ったのはおそらくだが頸動脈辺りだろう ツバキ「…ノエ……ル…」 殆ど声にならない声でツバキが私の名前を呼ぶ ノエル「ツバキ!」 ツバキ「ゴメン……ね………ノ……ェ…ル…」 ノエル「ツバキ!お願い!死なないで!」 …私は何も出来ないのだろうか…… ただ、友達が殺されるのを黙って見ることしか……出来ないの? ツバキ「…ノ…ェ… ハザマ「っせぇんだよゴミが!」 ツバキの喉に自分のサバイバルナイフを突き刺す そして勢いよく引っこ抜く ハザマ「ヒッヒッヒッヒッ……たまんねぇな!おい! そこら辺に湧いているゴミを殺すのって! 最高だ!ゴミが見せる最高の芸術だ!」 ハザマ「…でもな」 ハザマ「所詮ゴミはゴミなんだよ!」 ハザマ「……さてと」 ハザマがツバキの死体をノエルのほうに投げる ハザマ「お別れでも言ってろや」 ノエル「ツバキ!ツバキ!ねぇツバキ!」 私は泣きながら叫ぶ でもツバキは目を開けない ノエル「ツバキ!ねぇ!ツバキ!」 目の前の、既に動かない上に冷たくなりはじめた友人に対して必死に叫ぶ …が、当然反応しない ノエル「……さない」 ハザマ「あ?」 ノエル「許さない!」
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