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フラフラ~と、歩き、屋上の真ん中で仰向けなる。
人生上一番最悪な俺の目の前に広がるのは、雲一つない綺麗な青空。
それはまるで、あの2人を祝福してるかのようで。
昨日、散々泣いたとゆーのに。
目の前の青空が段々霞んでくる。
それを消すかのように、俺は両腕で目を隠した。
今頃、岸谷さんはちぃの事を、名前で呼んでるのだろうか?
そう思うと、よりいっそう涙が溢れてくる。
「…………………智洋───。」
…………くっそ。
俺も呼んでみたかったなあ。
アイツの本当の名前。
俺のじゃない、アイツの。
特別な、名前。
「……………今、俺を呼んだのか?それとも、自分?」
不意に聞こえた声に、体がビクッとなる。
俺が、アイツの声を聞き間違える訳ない。
でも、なんで?ここに?
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