あいつと俺。

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「…………自分で自分の名前呼ぶ訳ないだろ。」 そっけなく返すけど、内心はかなり動揺してる。 「……………ふうん?」 近付いてきて、俺の側に座ったのが気配で分かった。 でも、顔から両腕は外せない。 泣いてることがバレてしまう。 「千尋。」 再び、体がビクつく。 …………今、なんて。 「千尋。」 「それ、俺を呼んでんの………」  「当たり前だろ。」 …………意味わかんない。 今まで、ろぅってしか呼ばなかったのに。
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