あいつと俺。

11/15
92人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
「…………自分で自分の名前呼ぶ訳ないだろ。」 そっけなく返すけど、内心はかなり動揺してる。 「……………ふうん?」 近付いてきて、俺の側に座ったのが気配で分かった。 でも、顔から両腕は外せない。 泣いてることがバレてしまう。 「千尋。」 再び、体がビクつく。 …………今、なんて。 「千尋。」 「それ、俺を呼んでんの………」  「当たり前だろ。」 …………意味わかんない。 今まで、ろぅってしか呼ばなかったのに。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!