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「…………………ふ、うっ。」
確かに、ちぃにキスされてるのに。
頭が現実に追い付いてくれない。
なんで、なんで、なんで?
俺の舌と、ちぃの舌が絡まってんのに。
俺の思考は、フリーズ状態だ。
息が苦しくなってきた頃、ちゅっとリップ音をたてて、ちぃの唇が離れた。
「何、泣いてんの。」
俺の目尻を、ちぃの指が優しく触れる。
「なんっ…………で。」
「ん?」
「なんで、キス…………。」
まだ、息が荒くて落ち着かない。
ちぃは、俺をじっと見てるだけで何も言わない。
「………なあ、ちぃ」
「もう、ちぃなんて呼ぶな。」
え…………………。
「これからは、智洋って呼べよ。
俺も、お前のこと千尋って呼ぶ。」
「え、ちょっと、待て……。」
なに、どういうこと?
これ、どういう展開なんだ?
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