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カタカタッ カチッ ブチッ キーボードとマウスの音とスルメを噛みちぎる音が部屋に響く その音をたてる、コンピューターの前に座る人物を自分は何年見つめてきただろうか? その人と出会ったのは両親の葬儀でだ 黒いスーツを着た、その人は自分を見下ろした 『ガキ…お前、行く場所ねぇなら俺のところに来るか?』 ―何で?― 『お前のとーちゃん、かーちゃんには世話になったんだよ… その恩返ししてやろうと思ってな!! どうだ?俺のところに来るか?』 その人はニカッと笑い、自分の頭をグシャグシャと撫でてくる ―つか、おっさん誰なわけ?― 『誰がおっさんだ?クソガキ!! 俺は夜野乃良(ヨルノノラ) 正真正銘の女だ』 何だかんだで自分は、その人に世話になることにした
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