Stand by U

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…… 泣いた。 一生分とも思えるくらいに、泣いた。 ただただとめどなく、溢れてくる想いが嗚咽となって、静かな教会に響く。 黙っていた神父が言った。 「私は、彼女の決断は支持できません。でも、彼女がどのような答えを出したとしても、あなたはこうして泣いたでしょう。」 「でも、忘れないで下さい。彼女にとって、あなたは“港”でした。……だから、あなたがどんな生き方をしていこうとも、きっと、彼女があなたを忘れる日など、永遠にないでしょう。」 「そしてそれは……渋谷さん。あなたにも、言えることではないでしょうか?」 …… 『秀人へ 何も言わずにいなくなって、ごめんね。 本当は、ずっとあなたの傍にいたかった。 でも、それは無理みたい。 あなたのこれからの幸せを考えた時、私はあえて、こうしようと思いました。 約束、果たせなくてごめんね。 でも、私は絶対に忘れないよ。 秀人がくれた優しさを、絶対に忘れない。 だけど、長い、長い人生です。 秀人は、私のことは忘れて下さい。 私はいなくなった人間だから、いつまでもあなたを独り占めになんかできない。 きっと、世界のどこかで、秀人を必要としている人がいるから… …じゃあ… お元気で… こんなこと書くのもなんだけど。 色々と、秀人は納得できないこともあるだろうけど。 私が出した答えを、どうか、否定しないでね。 愛していました。 本当に、ありがとう。 浦和 葉月』 ……
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