真っ白な世界

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とあるお昼時 「あち~なんでこんなに暑いだよ…」 自室にあるベッドの上で一人うちわで扇ぐ男 彼の名前は『杉本淳(スギモトジュン)』 「図書館いって涼むか」 リュウの家から図書館までそんなに距離はなく徒歩でも行ける そして一方 「ふぅ~、やっぱ図書館って最高~涼しいし本も沢山あるしまるで天国♪」 これから淳が向かう図書館には『朽木恵麻(クチキエマ)』がいた 彼女とは幼馴染でよく遊びに行ったりする仲だ 「お、恵麻じゃんお前も涼みに来たのか?」 あみが背伸びをしていると淳が話をしかけた 「い、いや、別に涼みになんて…そ、そう!本!本を読みに来たの!」 「本当かぁ?まぁいいか、俺も暇潰しになんか読むか」 「じゃ、じゃあ私も新しい本を…」 二人は同じ方向へ歩き出した 目的はなくただ目に止まった本を手に取り数ページ見て戻す そんな事をしていた 何冊か本を開いていると一冊の分厚い本に何かが挟まっていた 「ん?なんだこれ?本になんか挟まってる」 「え?ちょっと見せて」 それは二枚のDVDだった 「えーっと何々、めたばーすチケット?」 「なんだそれただのDVDじゃん、何が入ってるか見ようぜ」 図書館にはDVDや昔の映像を見れる視聴室がある 二人はそこへ行きDVDプレイヤーに一枚入れ再生ボタンを押した 「………なーんも映らねーこれ何も入ってないんじゃね?」 TV画面は真っ黒のまま音もなく何も写ってはいなかった 「んー、なんだろうねそっちは?」 もう一枚も試してみるがやはり何も映らない 「なんだ面白くねーの、AVとかそういうのかと期待してたのに」 「AVって何?」 「え?お前知らないの?アレだよ…その…女の…」 「聞こえなーいもっかい言って」 「お、お前は知らなくていいんだよ!」 「そーですかー、それよりこれなんだろうね?」 「誰かのイタズラだろうな」 その時恵麻はDVDが挟まっていた本に何気なく目をやる すると本に紙が挟まっていた
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