真っ白な世界

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「アレ?なんだろなんかまだ挟まってるよ」 恵麻が指を指すと淳もそちらを向くそしてその紙を手に取った 「なんだこれ?」 そこにはカタカナでこう書かれていた ・メタバースニハパソコンカラジャナイトハイレナイ ・チケットイチマイニツキヒトリマデシカハイレナイ ・モシメタバースナイデシンダラモドレナイ ・コレラヲマモレルモノダケガメタバースニハイレル 「手の混んだイタズラだな」 淳は鼻で笑ったが恵麻は少し違った 「メタバースって所で死んだら戻れないってなに?怖いよ」 「ジョーダンだって気にする事はないってイタズラなんだから」 「でも…」 「よし、じゃあこの淳様が子供のイタズラに付き合ってやろう」 そういってDVDを二枚とも持っていたバッグにしまった 「え!危ないよダメだよー」 やめようと恵麻は言ったが 淳はそれを聞かなかった 「大丈夫大丈夫なんかあったらお前に助けて貰うから」 「え?ん?はぁ?」 恵麻は淳の言っている事が理解できなかった 「だーかーらー、今から俺ん家行くぞ」 そういって恵麻の肩を叩いて歩き出した 「い、今からそれやるの!やめよーよ」 二人は図書館をあとにし淳の家へ向かった 家に着くと淳の母親が仕事から帰っていた 「おじゃましまーす…」 「あれ?母さん今日は早いねどうしたの?」 「今日はバイトがあるから早く帰って来たの」 淳の母親は女手一つで淳を養っている為昼間は花屋をやっていて夜は時々だがスナックでアルバイトをしていた 「いい歳のおばさんが水商売とはね」 淳も昔から母親の姿を見て来たので今更心配はしていない 「そうでもしないとあんたを養えないの!」 「おばさん大変ですね…」 「恵麻ちゃんわかってくれる?ありがとー私の見方は恵麻ちゃんだけだわー」 「母さん扇風機借りるよー」 淳は自室に扇風機を運ぼうとして居たが母親は恵麻と話をしていて聞いていない 「あ、そうだ今日は家でご飯食べなよ久しぶりに皆でさ!」 「私は構いませんがおばさん忙しいんでしょ?」 「母さん聞いてる?持ってくからねー」 「うるさいわね!持って行きなさい!私はいいのよーご飯くらいすぐ用意出来るし」 「そ、そうですか…じゃあお言葉に甘えて…」 「任せなさい!じゃあおばさんは料理作ってるからあの子の事お願いね」 恵麻はコクリと頷いて淳のもとへ行った
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