プロローグ

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何もかもが順調だって…。 上手くいっているって思い疑いもしなかった。 気付いていなかったのは、愚かな者だけ。 愚かな者は一度道を踏み外すと軌道修正すらもできない。 ただ堕ちていくだけ。 深くて暗い奈落の底へと…。 愚かな者は自らの力で這い上がろうともしなければ 誰かの手に縋り付こうともしない。 奈落の底で 身体を丸め 耳を塞ぎ 瞼を閉じ 口を噤む。 愚かな者は、それだけが自分を護る術だと信じて疑わない。 .愚かな者は気付いていない。 その行動が自分を余計に追い詰めるという事を…。
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