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本棚に追加…とりあえず救急車を呼ばなきゃ…。
ハッと我に返った私は降り積もる桜の花びらの上にあるスマホに手を伸ばした。
「…救急車…救急車…」
いつもならすぐに頭に浮かぶ番号がこんな時に限って思い出せない。
スマホの画面を見つめながら必死でその番号を思い出そうとしていると
「救急車は呼ばなくていい」
落ち着き払った声が、私の動きを止めさせた。
「え?」
視線をスマホの画面から、彼へと向けると、彼は色素の薄いビー玉のような瞳で私を見つめていた。
「救急車は呼ばないで」
彼はそう言って私の手の中にあるスマホに視線を向けた。

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