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怒声は届かないし、般若みたいだった表情もここからでは確認すらできない。 ・・・もう、大丈夫っぽい。 安堵した私は、右足の違和感に気付いた。 ・・・やばい・・・。 そう思ったときには、既に手遅れだった。 「・・・あっ・・・」 私が声を発したと同時に、履いていたミュールが私の足から離れた。 アスファルトにミュールがぶつかる音が自棄に響いた。 その音にいち早く反応したのはミケで・・・。 彼は動かし続けていた足をピタリと止めてしまった。
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