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「・・・ミュウ」
ゆっくりとした足取りで戻ってきたミケは、腰を曲げ立っている私を強く抱きしめた。
その瞬間、甘い香水の匂いと血の匂いが混じって独特の香りを感じた。
「ミケ、帰ろうか?」
猫みたいに頬を擦り寄せてくるミケ。
「うん」
それがくすぐったくて私は小さな笑みを溢し身を捩った。
私が笑うとミケも嬉しそうに笑う。
「帰ったら、お風呂に入らなきゃね」
血で染まった手を私に差し出すミケ。
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