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聴覚が捉えるのは、ミケの肩に引っ掛けられているヘッドホンから洩れてくる音楽。 嗅覚が捉えるのは、ミケの甘い香りと微かな血の匂い。 そして、全身が捉えるのはミケの存在感。 …あと、少し…。 もうちょっとだけ頑張る事ができれば、あとはどうなってもいい。 自分の心の限界は、すぐそこにまで迫ってきている。 ただ、ミケにだけは…。 壊れてしまった自分なんて見せたくない。 最低な女だと思われてもいい。 自分勝手な女だと思われてもいい。
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