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◆◆◆◆◆ ミケに連れられて訪れた屋上。 屋上のドアはノブごと壊されていて、鍵は掛かっていなかった。 ミケに続いて外に出た私は、真っ青な空を見つめ、新鮮な空気を胸いっぱい吸い込んだ。 ぐるりとフェンスで囲まれた広い屋上には誰もいなかった。 ベンチが幾つか置いてあり、ゴミ箱なども設置してあるから決して生徒の出入りを禁止している訳じゃないと思うけど、私とミケ以外に誰もいなかった。 「ねぇ、ミケ」 「ん?」 「誰もいないね」 「あぁ、授業をサボってる奴は空き教室に溜まってるから、ここにはあんまり人が来ない」 ミケはフェンスの傍で足を止めた。
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