桶狭間までの2年間

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3千の兵で宴を開くと、莫大な金がかかるのだが、 陸奥家には、その心配はなかった。 いうまでもなく盗んだ金や、金山で採取した金があるからだ。 このような馬鹿騒ぎが出来るのも、今年が最後である。 永緑3年と言えばわかるだろう。 陸奥家が表舞台に立つ、桶狭間の戦いがある年なのだから。 以前から虎一は、家臣、兵士達にこの年が、重要な年になることを話していたため、皆、分かっていた。 生きるか死ぬかを決める、重要な戦があることを。 3日間の宴が終わると、また訓練に明け暮れる日々に戻っていった。
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