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出発の日。
俺は誰もが寝ているであろう時間に城を出た。
外は真っ暗。
一緒に外に出た兄貴は闇を怖がっていたが、俺は不思議と安心感を覚えていた。
どんなに深い闇でも1人じゃない。
みんなから離れて遠くの場所に行ってしまうけど心は近い。
そう考えた俺は、みんなを見まわして笑顔でこう言った。
『ぼくがいちにんまえになるまでまっててね!』
そう言い残して暗闇へと足を踏み出したのだった―――
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