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―――回想―――
今日は入学式。
俺は今日に限って朝早くから起きてしまった。
…多分、これが1番の間違い。
時間を確認しようと魔携帯を見ると点滅しているのに気がついた。
魔携帯とは念話が出来ない人たちのために作り出された少量の魔力で動く携帯。
…まぁ今はどうでもいいか。
「…もしもし」
『あ、アラン君おはよー』
「おはようございます、ジュリーさん」
電話の相手はジュリーさん。
「こんな朝早くからどうしたんですか?」
『あ、うん。
理事長さんにね、第4棟寮の9階の今起きてる生徒さん1人に連絡してくれないか?って言われてね?
1人は寝てたからアラン君にかけたの。
よかったーかけ直ししなくて』
「マジっすか…」
もう1人起きとけよ。
『うん。
出来るだけ早く理事長室に着てくれだって』
「分かりました。
朝早くから連絡ありがとうございます」
『いえいえ。
それじゃあ頑張ってね』
「はい」ピッ
電話を切って急いで身支度を済ませる。
ちなみに1年生の制服は赤のラインが入った黒のブレザーに赤のネクタイ。
グレーのズボン。
女子は赤のチェックのスカートだ。
とりあえず、俺はこのときは会場の準備か何か手伝わされるものだと思っていたのだった。
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