町へ 学園へ

2/13
654人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
「待ちに待った出発だね、お兄ちゃん!」 待ちに待ってはいないが…。 そう思いつつ、村に住む幼い女の子に微笑む。 そして、村の門の前に集まるたくさんの村人の顔を観察。 嬉しそうに口許を緩ませるヤツや、寂しそうに微笑むヤツ。 人によって様々だ。 「頑張ってね!」 「貴族になんかに負けるなよ?」 「休暇中には帰ってきてね!」 「帰ってきたら、ヤ ラ ナ「ここに危険なヤツがいるぞ!?抑えろ!」グフッ」 慌てて周りにいた村人たちが危険なヤツを抑える。 うん、確かに危険だわな…。 そんな光景に苦笑する俺。 「んじゃ、行ってくるわ」 「「「行ってらっしゃい!!」」」 こうして俺は、長年住んでいた村を離れたのだった。
/185ページ

最初のコメントを投稿しよう!