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そして、全ては繋がる。
宙を舞う鱗粉は白く輝き、雪のように舞う。瞬介は手を差し出した。鱗粉は、彼の手の中に落ちると同時に、流れていく。幾度も幾度も止め処なく流れていく。
手に触るとサラサラとする。その確かな感触と温かみを瞬介は感じる。宇宙の外から見た自分、内から見た自分。それが今正に一つになり、彼は自分が「人間」であると認識した。
何かが大きく変わったわけではない。覚醒などというチープなSF映画の受け売りとも違う。ただ、理解したのだ。彼は。
自分が何の為にここにいるのか。何のために存在するのかを。
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