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程よく冷房が利いた室内は、彼のベッドの上に寝そべって漫画を読み漁るには最適な環境だった。
「夏休みの最終日くらい別の事をしなよ」と指摘されると痛い。確かに痛い。
しかし。一定の生活リズムを取り続ける訓練の場が夏休みであり、最終日も日々と似たような行動で過ごす。これ以上に達成感を感じる場など、今の僕にあるのだろうか。
「仕方ない。本棚でも買ってくるか」
「……。いや待て待て待て」
「あん?」
「まさか本棚を買ってきてそれを提出する気かよ。」
「他に何があるんだよ」
「その自由研究に『自由』はあるのか?」
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