4人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「発想の自由だろ」
「そんな屁理屈はいいから」
「ぬー……。じゃあ、他に何かあるのかよ?」
それを考えるのが自由研究だろ、と言いかけたが、喉元にきたところで飲み込む。言葉が食道を逆流していく。
言ってしまえば、「じゃあ発想の自由だ」と議論が振り出しに戻ってしまう。
不本意だが、知恵を貸すことにした。
……と、言ってもなあ。
不意に手に取っていた彼の漫画が視界に入った。中世時代をテーマにした、人気のファンタジー漫画だ。
その表紙を飾っているローブを着た男を見て、ある考えが閃いた。漫画的な表現なら、電球がピカリと飛び出すような感じだ。
「……魔法学」
「……は?」
最初のコメントを投稿しよう!