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「魔法学だよ。指から炎出したりするアレだよ」
「……冷房の温度を下げるか?」
と、リモコンに手を伸ばしたところを空かさず制止する。
「いや、大丈夫だ。室内は至って適温だ」
読んでいた漫画の一ページを、ずいっ、と押し付ける。
「それより考えてみろ。魔法って、実在するか?」
「は? あるわけないだろう」
「じゃあ、あるわけのない物体の考察のレポートを提出しても、誰がそのレポートを『間違っている』と言える?」
「……お前、頭いいなぁ。インターネットでそれに関する記事を見つけて丸写しすりゃいいのか」
「いや、そこは自分で考えろよ。『自由』が失われちまう」
「ちぇー、」
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