願ひ

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願ひ

 辛い現実やな事みんな  詠って忘れるマドロス酒場  謡い文句に誘われて  足を運んだ一人の詩人。  結局彼が謡った句は二つだけ。  詠人や  店に染み入る  皆の詠。  夏の会  詠人達が  夢の跡  何時か詠った此詠が、  言乃葉から実を産む事を願いながら  亦、詠う日が来ると信じて  詠い続ける詠謡い  壱つ詠へば砂地に雨を  弐つ詠へば大地に緑を  三つ詠へば草木に花を  四つ詠へば樹木に果実を  彼の心は何時も楽園  彼はきっと  楽園の詠謡いなのだろう  bard of paradise …
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