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「今日の配達はこれで終わりっと。」
仕事で指定された家のケースの中にある空の牛乳瓶と、新しい牛乳瓶を取り換える
これで牛乳配達も終了したのだが、相変わらず自転車の荷台に乗ってる牛乳は大いに余っている
「俺はいっこうに構わないけどな」
毎回配達が終わったら、賄いとして
何本か牛乳をもらえるのだ、そしてそれを一気に飲み干すのが俺こと篠崎開斗のアイデンティティーだ
牛乳は好きだ。
子供の頃からずっと飲んできたから骨も丈夫になり、背もそれなりに高くなった。
親にも飲みすぎだって怒られるときもあったが、そんなのお構いなしに飲み続けた
というわけで、俺はさっさと家へと帰り、牛乳を飲みながら溜まってるアニメの消化に勤しみたいのだ
この後の予定も決まり、いざ自転車のペダルに足をかけたその時だった
...グスッ......グスン.....
「ん?」
一瞬だが、どこからか泣いてるような声が聞こえた
最近調子の悪い自転車のスタンドを下ろし、周りを見渡すと、公園のブランコに座って泣いてる1人の女の子がいた。
「どこの子だ?」
ここら辺は俺の配達コースだから、ある程度人の顔は覚えているが、あんな子知らないな
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