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「ああ、思い出せない……」
無理に考えようとしても頭が痛くなるし。
「『お前も』、ってことはあんたも分からないのか?自分自信の名前なんかをさ」
ふと疑問に思ったことを尋ねてみた。
「まぁな。記憶喪失って奴だろ」
「……意外、だな。頭悪そうで、喧嘩で生きてそうなのに……物分かりと理解力が良いとは」
すると男は吐き捨てるような口調で。
「はっ!残念だったな。俺は身長差が三十センチ以上ある奴は喧嘩の対象外なんだよ!」
「どうでもいいし、結局喧嘩してるのかよ……あと、チビで悪かったな!あんたがデカ過ぎるんだ」
それを聞いて、しゃがんでいた時でも目線があっていた男は、ゆっくりと立ち上がり。
「俺は身長190ぐらいだろうけどお前は?」
「ひゃ、ひゃくよ……ゴニョゴニョ……――そ、それはそうと、ここは学校だよな?」
「どんな反らし方!?――って。そうだよここは学校だよ。まぁ、俺の知らない学校だけどな」
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