8人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく校内を彷徨いていると、男が立ち止まる。
「……何か聞こえねぇか?奥の部屋から」
そう言われたので、物音を立てずに耳を澄ましてみた。
「…………………うぐっ…………うぐっ…………うぐっ……」
――聞こえた!
奥の部屋から……不気味な声が。
男の顔を見て静かに頷く。
すると男が指を指して、「行ってみるか?」と囁いた。
二度目の頷きを済ませ、二人で声の聞こえた部屋の前まで慎重に歩く。
すぐそばに来たことで、不気味な声は一層大きくなった。
このドアの先に何かがいる。
最初のコメントを投稿しよう!