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クラスでからかわれることは無くなったが、友達ができたわけではなかった。
僕はどこか親しみにくいのだろうか?
頑張って声をかけてみても、無視はされないが壁を感じる。
孤立するようになっていった。
勿論、行くときも帰るときも……。
一人でもくもくと歩いて帰っている。その事に一番最初に気がついてくれたのも剣さんだった。
「一緒でもいいか?」
剣さんは理由なんか聞かなかった。
ただ、そう言って隣にいてくれた。
いつも帰り道1人だったのに、その日から剣さんとその妹である舞ちゃんと三人で帰るように なった。
舞ちゃんは隣のクラスの子だったが、僕が道場に遊びに行っていたから仲は良かった。
1人じゃないことが嬉しかった。
舞ちゃんその日あったことを話して、そんな二人を剣さんが見守っている。
振り返ると必ず笑ってくれる。
僕は登下校の時間が一番好きになった。
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